自信なさげな子供に「堂々といきなさい」と送り出すことがあります。実はこれ、科学的に正しいことがわかってきました。つまり、結果を得たいなら、結果に見合った態度で臨むべきだということです。
姿勢一つで製図試験の結果が変わる
製図試験でとってはいけない姿勢
それは、自信なさげにうつむく前かがみの姿勢です。後ほど紹介する実験から、姿勢ひとつでパフォーマンスに有意義な差が現れることがわかっています。
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たとえ、どんなに自信がなくても、製図試験直前に、うつむいたり、目線を下げたりしないでください。コルチゾールというストレスホルモンが分泌され、実力を発揮できなくなります。
製図試験への正しい挑み方
博士がよく見ているTEDという動画の1つを紹介します。20分もある動画なので、時間がない方は、華麗にスルーでOKです。
※右下の”・・・”から”Japanese”を選んでください。字幕が出ます。
この動画のスピーカーは、エイミー・カディさんという社会心理学の専門家です。彼女は、若いころ天才ともてはやされ、いつしかそのことがアイデンティティにさえなっていました。
ところが、不運にも事故にあってしまいます。後遺症なのか、IQはいっきに低下。彼女は、自信を失ってしまいます。
大学を同級生の倍もかかって卒業した後、大学院に進みました。しかし、IQが低下し偽物だと感じる自分がばれることを恐れ「私のいる場所ではない」と担当教官に退学を申し出ます。ところが、教授はそれを認めません。課題となっている20分間のスピーチをすべてこなすように指示されます。
”できるふりをしなさい”と。
自信ありげに、堂々と話し続け、”ふり”がいつしか本物の自信になるまで続けるように指導されました。
そして、しばらく経ったある日、自分が自信をもってスピーチをこなしていることに気づきます。堂々と。最初は、足が震え、呼吸が乱れ、あんなに不安で不安で仕方なかったのに・・・
つまり、得たい結果に見合う姿勢をとることで、結果そのものを変えたのです。単なる”慣れ”とは異なることが次の実験でわかります。
面接のパフォーマンス実験
面接を受ける前の姿勢を
グループA・・・うつむき
グループB・・・○○のポーズ
の二つに分け、その他は同条件で面接します。
面接の様子を撮影した動画をグループCに見せ、どの人を採用したいか選んでもらいました。すると、圧倒的にグループBの人たちが選ばれたのです。
どの参加者にも実験の趣旨は伝えていません。
繰り返しますが、姿勢一つで結果を変えることができます。これには、テストステロンという物質が関係しています。長くなるので興味がある方は調べてみてください。
合格するためにとるべき姿勢とは?
グループBの人たちが実験の面接前にとったポーズ、つまり試験の合格に必要な姿勢は、ヒーローのようなポーズです。
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手を腰に当て、胸を張り、目線を上げる。これを2分維持してください。テストステロンが分泌され、前向きに、ある意味、挑戦的になります。その結果、いつもの力を発揮することができます。
出発前、トイレの中、試験会場の席でぜひやってください。何のリスクもありません。しかし、効果は科学的に証明されています。お願いです、博士に騙されてください。
試験会場で、ヒーローポーズをしている受験生を見かけたら「うぉー、あの人もテストステロン分泌しているぅ!!」と”心の中”で叫びましょう。
まとめ
一級建築士製図試験にむけて準備してきた以上、当日はいかにその成果を発揮するかが焦点です。実力以上のものを発揮することはできません。陸上競技の選手が大きな大会で自己新記録をマークすると、”実力以上のものが出た”と表現されることがあります。しかし、あれは記録だけで比較すると、前回よりも良い記録のため、実力(=前回の記録)よりも上回ったように見えるだけです。大会の時点で、すでに前回よりも良い記録を出す実力はついています。
奇跡を待っている場合ではありません。実力を発揮するだけで合格です。やったことがないものに手を出したり、周りのペースに惑わされてはいけません。あなたは、あなたです。課題文だけを信じて、淡々とやるべきことをこなしましょう。
いつも通りやるだけで合格できます。報告待ってますね。
いってらっしゃい。
今日はここまで!!