過去5年の合格率は約10%

平成30年令和1年令和2年令和3年令和4年
学科受験者:人25,87825,13230,40931,69630,007
合格者:人4,7425,7296,2854,8326,289
合格率:%18.322.820.715.221.0
製図受験者:人9,25110月 4,214
12月 5,937
11,0351049910,509
合格者:人3,82710月 1,541
12月 2,030
3,7963,7653,473
合格率:%41.410月 36.6
12月 34.2
34.435.933.0
最終合格率:%12.512.010.69.99.9

一級建築士試験は、国家資格の中でも合格率が低い試験のひとつです。最終合格率は、10%前後しかありません。

しかし、みんながみんな本気で受験しているわけではないので、心配無用です。本気で受験している受験生の合格率、つまり実質的な合格率はもっと高いです。

3万人を切っていた学科受験者数が、一級建築士の受験要件緩和により、令和2年に3万人を超えました。

受験者の低年齢化が進んだことで、学習習慣がない受験生にはより厳しい試験になったといえます。

試験会場から見えるほんとうの合格率

”実質的な合格率”と表現したのは、試験中にもかかわらず、席を立つ受験生がけっこういるためです。

学科試験は特に多い印象があります。初めて、学科試験を受けるときに驚かないで下さい。

製図試験では、さずがに途中で退出する受験生は少ないです。ただ、途中で諦めて、泣きだしてしまう方はよくいます。

受けさせられている受験生は、想像以上に多いです。モジベーションもそれほど高くはない受験生が、毎年何割か受験しています。

受験したという事実を会社に報告するために試験会場に来ている受験生を含めると、5割に上るかもしれません。すると、実質的な合格率は倍です。

本気で合格を狙うのであれば、初受験生でも十分可能性があります。

試験日程

  • 04月 試験申し込み開始
  • 07月 学科試験
  • 09月 学科試験合格発表
  • 10月 製図試験
  • 12月 製図試験合格発表

11月と12月を除いて勉強が続くのが一級建築士試験です。長丁場になります。

一級建築士試験を受けると決めたら、体調管理を十分すぎるぐらいして挑みましょう。特に、虫歯は試験結果に影響します。計画的に治療することが大切です。

受験資格の確認、申込みなど、準備が大変です。早めに準備を始めてください。

試験の詳細

学科試験

試験時間

09:30-09:45注意事項等説明
09:45-11:45学科1(計画)20問
学科2(環境・設備)20問
11:45-12:30休憩
12:30-12:55注意事項等説明、法令集チェック
12:55-14:40学科3(法規)30問
14:40-15:00休憩
15:00-15:10注意事項等説明
15:10-17:55学科4(構造)30問
学科5(施工)25問

出題内容

125点満点の試験です。一級建築士として必要な知識を身につけているかを問われます。

出題範囲は膨大で、法規ではおよそ100の法令から出題されます。

建築の常識的な内容から、近年注目を集めているトピックまで、一級建築士としての感度も試される試験です。

製図試験

試験時間

10:45-11:00注意事項等説明
11:00-17:30設計製図

出題内容

6時30分でおよそ3000㎡の施設を計画する試験です。

公共施設や企業施設、時事にそった施設が出題されます。出題される施設の設計経験がなくても、対応は十分可能です。

一級建築士としての空間構成能力が問われます。

合格基準

合否判定は次のように行われます。

  • ランク1 「知識及び技能」を有するもの = 合格
  • ランク2 「知識及び技能」が不足しているもの = 不合格
  • ランク3 「知識及び技能」が著しく不足しているもの = 不合格
  • ランク4 設計条件・要求図面等に対する重大な不適合に該当するもの = 不合格
過去5年の試験課題
年度課題テーマ
令和4年事務所ビル
令和3年集合住宅
令和2年高齢者介護施設
令和1年美術館の分館
平成30年健康つくづくりのためのスポーツ施設

具体的な試験対策