エスキスとは順番にひとつひとつ決定を下していく作業

エスキス

ではありません!!

重要なのでもう一度。

エスキスとは順番にひとつひとつ決定を下してくいく作業では”ありません。

よく、

  1. アプローチを決めて
  2. 器を決めて
  3. ゾーニング決めて
  4. 室の配置を決めて

と順番に決定するエスキスをしている方がいます。

もちろん、その結果がハマレばOKです。合格です。

でも、出題者からすると、そんな決め打ち星人の出鼻をくじくことは難しくありません

例えば、2面接道の敷地だと、短辺:管理者、長辺:利用者、と検討なしに決める受験生の方は多いと思います。

そのような決め打ちに対して、矛盾するような条件を設定することはとても簡単です。

一級建築士製図試験の合格に必要なエスキスとは?

合格に必要なエスキスの過程のほとんどが”仮定”です。

情報を整理して、選択肢を並べ、課題文の要求をもっともバランスよく満たす”組み合わせ”を最後に選びます。

決めるのは、エスキスが終わる15~20分前です。

正直、気持ち悪いです。

何も決定しない状態をおよそ2時間継続するのですから。

この気持ち悪さに耐えきれず、順番に決め打ちしていくと、バランスのとれたプランではなくなります。

出題者の思うツボです。

お弁当屋さんで例えるなら、決め打ち星人は材料の下ごしらえもそこそこに、いきなり味付けしていく感じです。他のおかずとのバランスや、彩り、一切気にしません。和?洋?中?関係ありません。

ハンバーグに添えるグラッセ用のニンジンを、勝手に金平にしたあげく「これいいでしょ?すてきでしょ?」とドヤ顔。注文を理解してねぇ・・・

そして配達先で言われるわけです。「こんなお弁当、頼んでません」と。

「ニンジンは金平にするのが一番好きなんです!!キャハ」と言っても意味がありません。クライアントのオーダーを無視したらアウトです。

いかに要求された条件を1つでも多く、少しでも精度高く満たすか?が勝負です。どこか一か所だけ上手くプランニングできても、合格はできません。よく見る、管理部門だけ完璧星人も危ういです。

エスキス手順の確認

  1. 情報を整理する
  2. 選択肢を並べる=パターン出し
  3. バランスの良い組み合わせを選ぶ

少なくとも、強制的に2パターンは出すようにしましょう。

そうすることで、”選択肢から選ぶ”という作業が発生します。

いくら自分が「これがいい!!」と思っても、無理矢理2つ目のパターンを出すことで、ほんの少し客観的になれます。

最後に組み合わせを選ぶ段階で、当初の印象とは変わるかもしれません。

パターン出し

まとめ

エスキスに対して上記のような理解ができるようになってから、自分のエスキスが変わったように思います。

実際に、目の前でエスキスをお見せできないので、もどかしいですが、私たちのエスキスはただひたすら候補を上げて、最後に選ぶという工程をしているだけです。

それで十分合格できます。特別なテクニックは一切いりません。

今日はここまで!!