こんにちは、博士です。
読む本の振れ幅が年々大きくなっているため、一見、一級建築士に関係なさそうなものもあります。しかしですよ、試験の構造であったり、ビジネスの成り立ちを考えていくと多くの共通点が見えてくるんです。
街角で見つけた、デザイン・シンキング | 竹原あき子
まずデザイン・シンキング(以下DT)という単語があまり身近ではないかもしれません。
DTとは、ごく簡単にいうと人間を中心にものがとを発想する手法、とてもいいましょうか。いわゆる意匠に関することだけでなく、ビジネスモデルも含めて、この発想手法に注目が近年集まっています。
この本自体は、意匠に近いDTで、めくるだけでも楽しいです。博士のお気に入りは、P161の仮設と、日本にもあるP189の距離です。
頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか? | 高橋政史
打合せや会議の時にノートに殴り書きをしていたのですが、後から見てもあまり意味をなさいことが多く手に取った本です。
一級建築士の製図試験ではおなじみの方眼用紙ですが、普段使いの手帳やメモにはあまり使ったことがありませんでした。この本にある事実・気づき・行動に分けてメモを取るようになってからだいぶ会議が楽になりました。
アウトプットを半強制的に決めているので、集中のメリハリができたためだと思われます。
絶対的な自信をつくる方法 | 森川陽太郎
P104を読んで、「ああ゛ー」と思いました。
もちろん、悪い意味ではありません。何か見透かされているようで。そして、これまでの経験上、多くの受験生もこれにはまっていると感じたからです。
夏休みの宿題を1週間で終わらせようとして挫折したことありませんか?なんで挫折したか、わかりますか?
分からない方は、ぜひ読んでみてください。
”感情は無意識に沸いてしまうもの。コントールはできない。”これだけでも理解できると戦い方が変わりますね。長年感じていた自分の努力に対する疑念が少し晴れました。
ちなみに、著者は横峯さくら選手の旦那さんです。横峯さんは元クライアントだったようです。
3000億円の事業を生み出す「ビジネスプロデュース」戦略 | 三宅孝之
P52の図を見て、なんとも言えない気持ちになりました。だから日本からは大型のビジネスが誕生しにくいのかと。おそらく、同じ現象が建設業界にも起きています。
一方で、このまま同じことをしていてもジリ貧に陥る危機感から、あらたな事業を展開するゼネコン、プラントメーカーが登場しています。何もしなければ駆逐されるという状況は、今後、個人としての一級建築士にも訪れるでしょう。
一級建築士が、CADを使って図面を描くお仕事だと思っていたら、オリンピック後に仕事はなくなります。なくならかったとしても相対的に価値は低下します。
”業界と業界の間に存在する事業”を如何に組み立てることができるか、これが印象に残りました。
まとめ
下の2冊は、いろんな意味で衝撃的でした。知っている人にとっては、当たり前のことなのだと思いますが、2016年にこれらの本に出合えてよかったと感じています。これからの一級建築士は、これまでの一級建築士と同じではいられません。