行かない、解くの。こんにちは、博士です。
イライラするほど暑い毎日ですが、いかがお過ごしですか?学科試験を控えている方は、読み流してくださいね。
平成29年度一級建築士設計製図の試験の課題である「小規模なリゾートホテル」について概要をご説明します。
小規模なリゾートホテルって何ですか?
観光地や保養地などに立地する洋式の宿泊施設。通常、海浜・山岳・温泉などで、比較的長期間、1週間から1季節にわたり、日常性から離れ、精神的、肉体的な保養や休息が目的の滞在客を対象に、季節的または通年の営業を行う。ホテルと利用客の関係は、家族的で、付帯施設にスポーツ、娯楽施設などがある。一泊二食付きの料金システムが多い。
出典:ホテリエガイド
さまざまな定義があるので、これだけが正しいわけではありません。
イメージとしては、自然の観光資源をいかしやすい位置に立地し、敷地内である程度の余暇が完結する場所、という感じですかね。
それにしても、ありとあらゆる社会課題を抱える日本で、なぜ今この課題なのでしょうか?2020年の東京オリンピックで宿泊施設不足が懸念されることから、この課題にしたということはないと信じています。しかし、”小規模な”とつけるあたり、上記と矛盾しますが、都市部に近い立地も想定されるため、五輪も多少は影響があるのでしょうか。
リゾートホテルの特徴
ビジネスホテルなどと比較するとわかりやすいかと思います。
最近は、テーマパークのようなビジネスホテルも出てはきましたが、リゾートホテルには泊まる以外にも目的が付随してくると考えてください。ミニマムには、特別なスタイルの食事や、大浴場などが挙げられます。
過去の出題
つづいて、出題内容が近い過去の試験課題を見てみます。切り口は、宿泊と傾斜のふたつがありますが、前者だけ取り上げます。
最近の宿泊系
平成25年度 大学のセミナーハウス
平成16年度 宿泊機能のある「ものつくり」体験施設
平成08年度 景勝地に建つ研修所
平成03年度 シティホテル
昭和63年度 リゾートホテル
少なくともこれらの内容は見ておいてください。
平成8年は山の中の立地ですが、高低差もあるので参考になります。昭和63年なんて、もろ”リゾートホテル”っていっちゃってるので、出題内容がかぶることはまずありません。逆の見方をすれば、既出宿泊系課題で扱われなかったシカケとの組み合わせが出題されるので、過去問のチェックは大切です。
他には宿泊系ではないものの、高低差+地下で平成18年度がありました。地下駐は考えにくいですが、1度でいいので平成18年も読むだけ読んでおきましょう。不安がひとつ消えます。
高低差問題は基本2種類だけ
まず高低差問題では、【傾斜または段差】が、【敷地の中または敷地境界線上】に設定されます。
次に、その高低差が階高未満か、階高以上かで対応が変わってきます。階高未満(過去問では、1~2m)なら、階段やスロープで処理。階高以上(過去問では4m)なら階層ごと埋め込みになります。
今年度は地階指定があるので、後者かと思います。平成8年度タイプとも言えます。
断面
□□ F2
▽GL1 □□ F1
 ̄ ̄ ̄ ̄□□ B1 ▽GL2
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ここで、3mの高低差が出題されたらどうすんねん、と。
GL1とGL2の高低差が3mとすると、階高を4mに保つなら、GL1から1m上がったところをF1にする、またはGL2からさらに1m下げるということも考えられます。
準備さえしておけば何も怖くはありません。
おすすめの小規模なリゾートホテル
アンダリゾート
さて、恒例のお勧め施設をご紹介します。
博士が頻繁に出没することで有名な”アンダリゾート”ですが、試験的な規模感、内容、傾斜地に加えて、サービス、岩盤浴、卓球、ビリヤード、アイス食べ放題、ジュース飲み放題、メインディッシュお替りし放題、夜食食べ放題、などどれをとっても本当に素敵です。試験にかかわらずお勧めします。
※注意 施設の見学・宿泊にあたり、いかなるトラブルも海豆研究所は責任を負いません。自己責任にて、ホテルに迷惑をかけることのないようにしてください。
まとめ
これは試験にすぎませんので、求められたことを淡々とこなせば合格できます。どんな立地であろうと、地階のどんな使い方であろうと、課題文に従えば合格です。他に方法はありません。リゾートホテル=宿泊機能+αが理解できたら、早めに泊まってみて課題文を解いてみましょう。
今日はここまで!!