製図試験の合格に効果がない勉強をしてしまうたった1つの理由

こんにちは、博士です。

あなたに質問です。
次の図面は、ランク何でしょうか?画像をクリックするとPDFで見ることができます。
一級建築士再現図

同様に次の図面のランクも考えてみてください。
一級建築士再現図

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランク1をつけなかった方は、残念!!

どちらもランク1の再現図です。あなたは、すでにゴールを間違っているかもしれません。

課題テーマに判断がひっぱられすぎないよう、少し前の再現図を使ってみました。このような図面は、現在の試験でも合格しています。

あなたが思うランク1と、実際のランク1が違うことをわかっていただけたでしょうか?

合格とは関係ない勉強をしてしまう原因

理由は、製図試験でランク1を獲得している図面を理解していないからです。

ランク1の多くは、模範回答や標準回答のように理路整然としたものではありません。プランも微妙、作図は見ていて心配になるものも少なくありません。

ただし、1つだけ共通していることがあります。
それは、条件を満たしていることです。

課題文で求められる条件すべてを完璧に満たそうとすると、どこかで破たんします。

条件A・B・C・Dがあったら、全部100%で達成しようとするのではなく、優先順位をつけて100%・70%・80%・40%というかたちで満たすことが大切です。

目指すべき方向とは?

下の図で示す”竹さん”があなたの目指すべきゴールです。

一級建築士製図試験ランク

まず、ランク1とそれ以外の図面の間には、越えられない壁が存在します。

この壁は、試験当日提出された図面の趨勢により変化します。例えば、去年採点基準には上がらなかったものが、今年は採点で厳しく見られる、といった感じです。

そして、ランク1の図面はおよそ3つのレベルに分けることができます。松さん・竹さん・梅さんです。

松さん
6時間半で解いたとは思えない講師級のプランと作図で他の図面を圧倒。

下手にここを狙うと、プランがまとまりきらずに破たんします。

竹さん
すばらしく出来が良いわけではないが無難で落としにくい図面。すべてがそこそこ。

梅さん
ぱっと見、ランク1には見えないほどプランニングがあやしい図面。条件を外していないが、一歩間違えばランク2。
上の一枚目の図面です。
※ご本人にはいろいろ許可を頂きました。

竹さんになるためには、梅さんと張り合ってはいけません。確実に勝ってください。さもないと、ほんの少しのミスでランク2に転落します。

梅さんに勝つには、課題文の条件をほどほどに満たし、建物として成立さえしていれば十分です。

整ったプランである必要はありません。綺麗な作図も不要です。なんてことはない図面でランク1は狙えます。

見極める力を身につける方法

では、どうやって、ランク1の壁や、松竹梅を見極める力を身に付けるのか?

同じ課題を解いた他の受験生の図面を可能な限りたくさん見ることです。

その中で自分の図面は、どのレベルに位置するのかを客観的に理解しましょう。これ以外にありません。

すると、エスキスの途中で、他の受験生がどの程度まで仕上げてくるのか、がわかるようになります。

エスキス中に自分のプランが梅さんレベルだと思えば、もう少し上を目指し、松さんレベルを狙いすぎていると判断したら、妥協することもできるようになります。

自分のだけ図面をどんなに眺めても合格できないのは、この見極める力が身に着かないからです。

まとめ

目指すべきランク1の図面が理解できれば、やるべきことは自ずと見えてきます。楽に合格しようなんて、今は思わないで下さい。誰もやらない面倒なことをコツコツやった受験生から、一級建築士になれます。

今日はここまで!!