独学、いわゆる学校を利用しない学習方法で、一級建築士製図試験に合格することは可能です。海豆所員はじめ、海豆ユーザーの初受験生でさえも、毎年独学で合格しています。ただし、次の点に注意してください。
独学で陥りやすいポイント
100点満点を目指す
独りで勉強していると、ハイレベルなエスキス・作図を目指しがちです。高いレベルを目指すことは悪いことではありません。しかし、そのことと合格は必ずしもつながりません。
100点満点を目指すせば、上位30%のランク1に入れるというわけではないことを覚えておいてください。
100点満点を目指すあまり、20点にとどまるということはよくあります。たとえば、製図試験の知識量の増加に合わせて、あれもこれもと達成したくなるものが増えてきます。
すると、課題文が求めていないレベルまで頑張ろうとして破綻、あるいは、課題文がそもそも求めていないことを実現しようとして時間切れ、ということが始まります。
目的は、上位30%に入って合格することであって、模範解答を試験当日に作ることではありません。
タイムマネジメントが甘い
周囲に人がいない環境での学習がどうしても増えるので、時間管理が甘くなります。
ちょっとぐらいいいよね、といつまでも時間に甘い態度で学習していると、製図試験当日はまったく戦えません。緊張や周囲の雰囲気、いつもと異なる状況で、普段以上の実力を発揮することは困難です。
特に、エスキスがある程度できるようになると、プランをこねくりまわしたくなります。プランニングって楽しいんですよね。時間を忘れて、あーでもないこーでもないと、細部をグニグニいじったりします。だ・か・ら、時間を忘れてはいけません。
少なくとも、課題を解く際には、目的を明確にしてから取り掛かってください。時間内に収めるのか、時間は無視してエスキス手順を確認するのか、など。
自分の図面とだけにらめっこ
意外に思われるかもしれませんが、添削された自分の図面をどんなに眺めていても合格はできません。
なぜなら、同じ課題を解いた他の受験生と比べて、自分がどのレベルにいるかわからないからです。その課題を解いた時点での相対的な実力が理解できないので、対策のしようがありません。
例えば、添削の指摘が10個あって、あなたの図面が下位50%だったとします。ここから、指摘のうち何個を6時間半の中で対応できれば、上位30%に入れたのか、ということを考えることが合格につながります。
独学でつぶれないための試験対策
他の受験生の図面が見れる通信講座を選択
どこを目指せば合格できるのか理解するためには、同じ課題を解いた他の受験生の図面を見る他に方法がありません。自分の図面が上位30%に入っているか、毎回確認してください。合格ラインがわかります。
おすすめはウラ指導さんです。参加している受験生すべての図面を添削前後で見ることができます。フォーラムなどの機能が整っていて質問もしやすいです。
模試は積極的に参加
模試の結果を気にする必要はありません。模試で上手く解けても、合否とは関係ないです。繰り返しますが、模試から何を学ぶことができたのかのほうが大切です。
時間感覚の養成と対応力の向上が目的です。ぜひとも、これ以上無いってぐらい条件の悪い席で受けて下さい。
恵まれた理想的な環境なら、誰でも解けます。狭い・暗い・暑い、何かしらの悪条件のもとで6時間半を経験しておくと自信になります。体調を崩さない程度にやってみてください。模試で負荷を上げておくと、製図本試験が楽です。
もし可能であれば、同じ独学生をみつけて一緒に勉強するもの良いでしょう。
まとめ
独学でも十分合格できます。弱気になる必要はありません。適切な取り組み方を理解しておけば、闘えます。
今日はここまで!!