平成28年度一級建築士試験設計製図の課題”子供・子育て支援センター”

少子化や待機児童の問題だけではありませんが、今後、その重要性や需要が高まるであろう施設が今年度の製図方課題テーマとなりました。概要をつかんだら、エスキスを磨いてください。

子供・子育て支援センターとは?

背景

少子化そのものも問題ではあるのですが、加えて子育て世代にとっては、周囲からの支援が受けずらい環境という現状も大きな問題になりつつあります。

ひと昔前なら、両親や家族、地域の方の助けを得ることができました。しかし、核家族化や働き方の多様化、コミュニティの希薄化が進んだ結果、ちょっとした相談ですら難しいという子育て世代の方も少なくなりません。

そこで、地域の中で子育てを支援する中核施設として整備が進められているのが”子育て支援センター”になります。

概要

厚生労働省の通達にもとづき、市町村が主体となって実施される事業です。市町村は、すでに存在する保育所などの児童福祉施設や医療施設などに事業を委託することもできます。

課題テーマにかっこ書きで(保育所、児童館・子育て支援施設)とあるのは、おそらくそのためです。

具体的な活動

子育て支援センターではどのようなことが行われているのかみていきましょう。

子育てに関する相談や指導

不安を抱えるお父さんやお母さんたちの相談に対応します。子育てそのものだけでなく、施設によっては保健指導なども行います。

育児サークル等の支援

ママ友どうしの情報交換などの活動を支援します。

子育て情報の提供

ベビーシッターなどの保育サービスに関する情報を発信し、紹介なども行います。

家庭保育者の支援

子育て世代への指導や、その子供たちの地域行事への参加支援などを行います。

特別保育事業の推進

上記の活動を含め、推進・普及することも子育て支援センターの役割とされています。

特別保育事業

  1. 延長保育等促進基盤整備事業
  2. 産休・育休明け入所予約モデル事業
  3. 低年齢児保育促進事業及び開所時閉廷長促進事業
  4. 地域子育て支援センター事業
  5. 保育所地域活動事業等
  6. 障害児保育対策事業
  7. 家庭支援推進保育事業

イメージしにくと思われますので、動画を共有させて頂きます。

これを見ると、建物そのものよりも、子育て世代のニーズをとらえた上で、いかにソフトをハードが支えられるかという視点が重要だと感じます。

参考になりそうな過去問

  • 平成19年度 子育て支援施設のあるコミュニティセンター
  • 平成15年度 保育所のある複合施設
  • 平成12年度 世代間の交流ができるコミュニティセンター
  • 平成1年度 小ホールをもつ児童センター
  • 昭和53年度 幼稚園

まとめ

あなただけに難しい課題が出題されることはけしてありません。みんな同じ課題を解きます。概要をつかんでイメージをもったら、突き進むだけです。

天井高指定?傾斜地?簡単です。そう、トレース・エスキスならね。

今日はここまで!!