【構造力学】2018年平成30年度第5問トラス問題を切断法で解いてみた【201805】

[chat face=”hakase300.png” name=”博士” align=”left” border=”none” bg=”gray”]こんにちは、博士です。
はじめてトラスの切断法を知ったときは、なんで建物を切るんだよ?と不思議でしかたありませんでした。[/chat]

安定している建物はどこで切断しても、力が釣り合うことが理解できれば大丈夫です。

トラスで1点もぎとりましょう!!

トラス201805

問題
図のような水平荷重Pが作用するトラスにおいて、部材A及びBに生じる軸力の組合せ として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、軸力は、引張力を「+」、圧縮力を「-」とする。

安定した建物では、力が釣り合っています。

つまり、どこで切断しても、力の合計はゼロになるということです。

軸力NA

まず、部材Aの軸力NAを求めていきます。

図1のように部材を切断します。

水平方向の力の合計がゼロになることから、

ΣX=P+Na/√2=0

右向きをプラスとして表現しています。

また、部材Aは45度の傾きがあるため、平方根の定理を使って、水平方向の力に分解しています。

直角二等辺三角形における、各辺の比は、1:1:√2のため、NAを水平方向の力に分解するために、√2で割りました。

NA水平成分:NA=1:√2
NA水平成分=NA/√2

その結果、NA=ー√2P、となります。

軸力NB

次に部材Bの軸力NBです。

同様に、図2のように切断します。

C点周りのモーメントの合計がゼロになることから、

ΣMc=P×3-Nb×3=0

よって
NB=P
と求まります。

よって、答えは、NA=ー√2P、NB=P、となりました。

C点を使う理由

ここで、問題です。

なぜ、C点周りのモーメントの合計を使ったのでしょうか?

偶然ではありません。

実は、C点周りのモーメントを使うことで、NBが求めやすくなります。

なぜかというと、C点を起点にすることで、未知数であるN①やN②を扱うことなくNBを求めることができるからです。

モーメントは、力×距離で求まりますが、起点を通る力は距離がゼロになるため考慮しなくていいんです。

お疲れ様でした!!