dominono
エスキス時間を短縮したい、という相談をよくいただきます。正直言って、エスキス時間の短縮はおすすめしません。エスキス時間を無理に縮めるということは、野菜を洗わず、皮もむかずに、鍋に入れてしまうようなものです。コンシーラーもファンデも塗らずに、チークをのせることと同じです。

エスキス時間を短くしてはいけない理由

エスキスを急ごうとすると、手順を飛ばしたり、頭の中だけで処理したくなります。その結果、重要な条件の欠落や、勝手な解釈を誘発してしまいます。

そのため、エスキス時間の短縮は、おすすめできません。同じ時間短縮なら、作図のほうが健全です。

エスキスは、ドミノによく似ています。1つ目が倒れると、次々と連鎖してゴールに向かっていきます。受験生がエスキス時間を短縮しようとしてやることの多くは、ドミノを抜いたり、ずらしたりすることに相当します。

エスキスは、手順すべてがつながりをもって初めて、合格プランを作り出せます。もし、時間がかかっても確実に解ける手順を確立できているのであれば、無理に短縮しないでください。

ただし、手順のつながりを失うことなく、時間を短縮できるなら、検討してみる価値はあります。

どうしてもエスキス時間を短縮したいあなたへ

失敗しないエスキスの高速化

  • エスキス 3時間半
  • 確認   10分
  • 作図   2時間
  • 確認   10分
  • 記述   40分

エスキス時間を最大限確保するために2時間作図を前提にすると、3時間半までならエスキスにさいても大丈夫です。これ以上かかる方は、次の方法を試してください。

1.時間を気にしなければ必ず解ける手順の確立

繰り返しますが、エスキスは全ての手順が効果的につながることで、ランク1のプランを作ることができます。まず、「時間をまったく気にしなければ、納得のいくプランが作れる!!」という手順を確立してください。

これがなければ、始まりません。

時間を無視しても自信をもって解けないのであれば、試験時間内に合格プランを作ることは困難です。市販の書籍でも、学校でならった手順でも、なんでも構いませんので、拠りどころを作りましょう。

2.手順を”作業”と”思考”に分類

次に、課題文が変わっても毎回同じ手順と、課題ごとに変わる手順に区別します。

毎回同じ手順を”作業”とします。
毎回異なる手順を”思考”とします。

「課題ごとに変わる」というのは、課題のテーマが違ったら変わるという意味ではありません。あくまでも課題単位です。

3.”作業”に分類された手順の高速化

あとは、練習を重ねて、”作業”のスピードアップに努めます。練習しただけ速くなります。エスキス時間を短縮するなら、ココです

エスキス手順の多くは、考える必要のない単純な作業ばかりです。それらを如何に手際よくこなせるかによって、時間が変わってきます。

4.”思考”はそのまま

一方、”思考”はそのままでOKです。考える手順の時間短縮は、けしてやるできではありません。焦って、条件を見落として、試験会場の外でふるえるのがオチです。

トレース・エスキスの場合

参考までに、トレース・エスキスをみてみましょう。

20の手順から構成されていて、およそ8割が単純な作業です。どの課題でも同じことをこなします。

トレース・エスキスでは、この単純な作業を繰り返し練習することで、プランを考える後半に時間的余裕をもたせることができます。

ムダな工程はすべて省きました。初受験生でも、まねるだけで合格プランが作れるようになっています。まだ自信を持ってエスキスできない場合は、一度試してみてください。

”作業”
0. 敷地図のトレース
1. 建ぺい面積の確認
2. 構造種別の確認
3. 階数の確認
4. 面積の確認
5. 駐車場の確認
6. 駐輪場の確認
7. その他施設の確認
8. 建築計画の確認
9. 構造計画の確認
10. 設備計画の確認
11. 条件図の作成
12. 1階器・外構・スパン割の想定
13. 全体器の想定


”思考”
14. 階振り
15. アプローチのパターン出し
16. ゾーニングのパターン出し
17. プランニング
18. 1階プランと外構の調整


”作業”
19. 面積計算と確認

まとめ

課題が解ける手順の確立⇒単純作業の高速化⇒エスキスの時間短縮。限度はありますが、どんなに時間がかかっても、プランの出来を優先するべきです。時間短縮は、作図でもできますので、まずはエスキス手順の確立を優先してください。

今日はここまで!!

trace-esquisse-under-banner6